バビロンのblog

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ITベンチャーの人事が考える就活軸の作り方・決め方のコツ

私はITベンチャーで人事採用担当として部署の立ち上げからやっていたので、新卒も中途もどちらも担当しており、書類~面接まで数多くの求職者さんを見てきました。
面接人数は4000人を超えています。

私自身も転職を数回経験しましたが、採用を通して得た経験のおかげで自分に合った企業に入ることが出来たと思っています。

今回は、僕が考える就活軸の決め方・自分に合った企業を選ぶためのメソッドを書いていきます。
新卒採用にも転職活動にも活かせると思うので、是非参考にしてみてください。

就活の軸を決める必要性

そもそも就活軸って決める必要ある?給料高くて福利厚生が充実してればどこでもいいんだけど!
「出来れば働きたくないから行きたい会社なんてないよ!」
という人もいると思いますが、そういう人ほど就活軸は決めておいた方が後々自分が楽になると思います。
厳密には、「入社後に後悔しにくくなる」って感じですね。

転職を考えている方は身に染みているかと思いますが、どんな立派なことを言っている社会人でも、その9割は「仕事したくない!!」と思って生きています。
「働きたい会社に入りたい」ではなく「働くしかないから出来るだけマシな会社に入りたい」が、多くの人の素直な気持ちを言語化したものなのではないでしょうか。

マシな仕事の果てに「仕事が楽しい!」という境地に至ることもあります。
ちなみに私はお金を稼ぎまくるよりも、出来るだけストレスなく楽しい仕事がしたいというスタンスで最適な会社を選んだので、今は快適な社会人ライフを過ごしています。
もちろん、これは私にとって最適な会社というだけなので、人によって会社の良しあしは異なります。

就活軸の決め方(自己分析)

さて、本題に入っていきましょう。
就活軸と言っても、厳密には前述したように、「出来るだけマシな会社」を選ぶための軸の選び方です。
軸は主にプラス面とマイナス面を考慮して考えていきます。

叶えたいことをリストアップ

まずはざっくり、将来的に叶えたいことを出来るだけ多くリストアップしていきます。
これは壮大なものでも、立派なものでなくても構いません。

「お金持ちになりたい」
「人の役に立ちたい・感謝されたい」
「リモートワークしたい」
「出来るだけサボりやすい楽な仕事が良い」
「海外で働いてみたい」
「転勤したくない」
「やりがいを感じたい・好きなことだけしたい」
「歳が近い人と働きたい」
「モテたい」

何でも大丈夫なので、言語化すること自体がとても大事です。
短期的なことだけではなく、中長期的に叶えたいことも出来るだけ考えてみましょう。実現可能かどうかは一旦考えなくてOKです。

もちろん、志を高く持てるのであればそれに越したことはありません。
その際も、出来るだけ具体的に言語化することを意識してリストアップしていきます。
「お金持ち」軸であれば、「20代の内に年収●●●万」など。
「やりがい」であれば、何にやりがいを感じられそうか。

絶対に嫌なことをリストアップ

叶えたいことがリストアップ出来たら、同様に「絶対に嫌なこと」もリストアップしていきます。
これも何でも構いません。恰好つけずに素直に自分の欲望を書きだしてみましょう。

「残業したくない」
「出来るだけ人と話したくない」
「満員電車で通勤したくない」

出来るだけ自分が働いている姿をイメージして、ネガティブな気持ちになりそうな要因を全て洗い出して言語化していきます。

優先度をつける

上記2種類の欲求がリストアップ出来たら、そのまま優先順位をつけていきます。
そんなに厳密でなくて大丈夫なので、プラスマイナスごちゃまぜで「これだけ外せない!!」という順番で並べていきます。

言語化した欲求を就活用の言葉(条件)に置き換える

欲求の言語化・優先順位がつけ終わったら、それを就活用の言葉に置き換えます。
福利厚生の種類や勤務形態・仕事内容などですね。
どんな言葉に置き換えればいいかどうかは、実際に求人を見たり業界研究するなどして決めていきましょう。
ここで求人を見る・業界研究をするという経験値も一緒にたまるので、自然と自分に合う企業・合わない企業が見えてきます。

「私の就活軸は●●です」と言えるように文章化

ここまでくれば、自分の中での就活軸・入りたい会社の概要は大体形作られているかと思います。
後はそれを他者に伝える際の言葉にしてみましょう。
面接の際にもそのまま使えますし、本当に自分がその基準で会社を選んでいいのかの確認にもなるので、ぜひ文章化してみてください。
エントリーシートや履歴書を書く時にも使えますね。

このような流れを踏んで軸を作成していけば、面接で「なぜその就活軸なのですか?」と深堀されたとしても、これまでの思考の流れを伝えるだけなので簡単で違和感もないです。(もちろん面接用に多少きれいな表現にする必要はありますが…)

※よく「就活軸は3つあります!ひとつ目は~」と言ってくる学生がいますが、別に複数に分けなくても大丈夫です。個人的には一つの文章で軸を伝えられる人が優秀に見えます。

表面だけ繕った就活軸はバレる

私の採用経験上、就活軸を綺麗に取り繕っただけの人は深堀していくと大抵ボロが出ます。
「その軸ならうちの会社じゃない方がいいのでは?」
「叶えたいことと会社選びの基準がずれてるし長続きしなさそう」
と思うこともしばしばあります。

だからこそ、この記事で書いたような流れで軸を作成することがとても大事ですし、自分にとっても企業にとってもミスマッチのない良い採用に繋がります。

就活軸を作る際の注意点

注意点としては「内定をもらうための就活軸」にならないようにすることです。
個人的に、就活サイトや強引なエージェントは、この「内定をもらうための就活軸」を作らせようとしてくる印象があります。(良いエージェントはちゃんと親身になってくれます)

内定をもらうには、「内定をもらうための軸を作る」のではなく、「自分の欲求に素直に作った就活軸を内定獲得用に上手く話す」ことが大事です。
そうでないと、内定は取れても自分に合った会社ではなかったという事態にもなりかねません。
冒頭にも書いたように、大前提「出来るだけマシな会社」に入るということを忘れないようにしましょう。

 

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